次に各被験者は、動画と同じような感情を生じさせる局面に遭遇した時、自分だったらどうしたいか書くよう求められました。被験者には、「I would like to ...」(私は〇〇したい)という書き出しの20行並んだ紙が手渡されました。埋めた行の数がもっとも少なかったのは、恐怖や怒りを引き起こす動画を見た被験者たちでした。一方、喜びや安らぎを感じさせる動画を見た被験者たちは、書き留めた「したいこと」の数が、ニュートラルな動画を見たグループと比べても著しく多かったのです。
『Journal of Research in Personality』に掲載されたこの研究では、被験者となった90人の学部生を2つのグループに分けました。1つ目のグループは、3日連続で毎日、非常にポジティブな経験について書きます。2つ目のグループは、そうではない話題について書きます。ポジティブな経験について書いた学生たちは、3カ月後も気分が明るく、大学の医療センターを訪れる人も、病気になる人も少なかったのです(この研究結果は驚きです。ポジティブな経験を3日間書き続けただけで健康になれるなんて!)。